3ステップでわかる
アスベストの基本
アスベストとは何か?01
アスベストとは、天然に産する鉱物繊維のことで、「石綿」とも呼ばれています。
100万年前の火山活動により火成岩の一種として形成されたもので、耐熱性、耐薬品性、絶縁性等に優れているため、断熱材、屋根材などの建設資材をはじめ、電気製品、自動車、家庭用品等、3000種を超える利用形態があるといわれています。
出典:厚生労働省
アスベストは身近な場所で使われています。02
アスベストの9割は建材に使用されており、私たちの生活にも役立っています。
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ビル・学校・体育館・工場・倉庫・駐車場などの天井・柱・梁
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空調機械室・ボイラー室・EV機械室などの天井や壁
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ビル・工場などの煙突内部の断熱材
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工場・倉庫・駐車場などの屋根・外壁
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ビル・店舗などのビニル床タイル・内壁・仕切壁
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空調施設のダクト、各種プラントのポンプ、船舶のボイラーなどの継ぎ目
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映画館・劇場・病院・ホテル・図書館などの建築基準法でさだめられた耐火建築物

このように、あらゆるところで使われているアスベストですが、
人体に有害な影響をもたらす危険もあります。
アスベストの危険性について03

アスベストの種類と危険性
アスベスト繊維は、1本の繊維の太さが髪の毛の1/5000(0.003ミリ)という非常に細い繊維なので、大気中に浮遊しやすく、肉眼では見えません。また、自然界では分解されないので、一度飛散したアスベストは環境中に蓄積していきます。
アスベストを吸い込むと気管から気管支、さらに肺の一番奥の肺胞にまで入り込み、排出されずに体内に滞留します。
粉じんやアスベストの病気は、それを吸ってから15~40年という長い潜伏期間の後に現れます。
アスベストの関連が確認されている疾病
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石綿肺
肺が繊維化してしまう肺繊維症という病気の一つ。
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肺がん
肺細胞に取り込まれた石綿繊維の物理的刺激により、肺がんが発生するとされている。
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悪性中皮腫
肺や心臓を取り囲む胸膜や心膜、肝臓や胃などの臓器を囲む腹膜に発生する悪性の腫瘍。ほとんどがアスベストが原因で発生するとされる。
まずは身の回りの現状を詳しく調べること、
それが安全な環境作りの第一歩です。